先日、逢坂の家の1年点検に行ってきました。
すごく大事に住まわれていて、設計者としてはうれしい限りです。
逢坂の家はかなりの悪条件で、設計からすごく悩み、工事も苦労した物件なので思い入れがあります。
建て替えの話しを伺った時には、既存建物が傾くなどリフォームでは対応出来ないほど老朽化が進んでいました。
また、敷地調査をすると、敷地と前面道路との間、2mが大阪市交通局の土地で建築基準法上の道路ではないことが判明し、その土地を購入する手続きから始まりました。
赤い壁の住戸の建て替えです。
左端の住戸の建て替えです。
敷地は片側2車線の国道沿いから2mの歩道を隔てたところにある、戦前に建てられた三軒長屋の住戸です。
写真からもわかるように、建て替えるには難易度の高い敷地で、設計力と現場監理力が問われました。
間口4.6m、奥行15mの狭小地に加えて、既存建物は道路側から見れば2階建てですか、レンガ積み擁壁で作られた地階があり、さらに敷地の裏面は石積の擁壁で作られた2.6mの段差があります。
レンガ積み擁壁です。地階があったのですが、漏水することなく何十年と地盤を支えていました。
レンガ積み擁壁を型枠にして配筋。
地階は鉄筋コンクリート造。
1,2階は鉄骨造です。
防火地域のため耐火建築物にしなければならず、地階を鉄筋コンクリート造、1,2階を鉄骨造とし、外壁はケイカル板15mmの上に、窯業系サイディング張りで耐火構造としています。